第5回  借家人店舗から借家人住居への変更

以前商売をしていたが、いまでは閉店して居住しかしていない借地人・借家人がいる場合

家主のAさんは、本造家屋の1階部分60㎡を店舗として借家人に貸し、自分と家族は2階50㎡に居住してきました。しかし借家人は2年前にこの店舗を閉店し、現在ではこの1階部分を住居としてしか使用していません。この場合、敷地100㎡の固定資産税の課税はどうなるでしょうか?

1      2年前までの課税

家屋 1階部分店舗・・・非住宅用、2階部分 住居  併用住宅

木造家屋の居住部分割合   1/4以上1/2未満・・・・住宅用地率0.5

家屋の敷地の半分は住宅用地として小規模宅地の特例適用あり。しかし残り半分は非住宅用地として課税

2  現況による課税

1階 借家人店舗から借家人住居として用途変更。家屋全体が住居使用・・・敷地は200㎡以下のため小規模宅地の特例適用あり。

土地の課税標準は1/6で大幅に節税還付。

家屋の所有者本人が1階部分の店舗をやめて、住居として使用して場合でも同じ。固定資産税は1/3から1/6となる。

3  常に使用状況の点検をすること

4  用途変更した場合

家屋の用途を住宅用に変更した場合、固定資産税の住宅用地等申告書を提出して素早く対処すること

こうすれば節税になります。

第4回 タイプ別還付・節税法

広い敷地のなかで自宅を二つに区分して、2世帯住宅にした場合

 

 

農家のAさんは近く息子が結婚します。それに備えて、いままでの200㎡の家を息子夫婦と2世帯で住めるように改造を計画しています。敷地が500㎡と広く固定資産税も高いので、できれば固定資産税も安くしたいと考えています。

(1)税が軽減される理由

200㎡の1戸の住宅を半分の2つに区分して構造上も利用上も独立して生計を営めるような区画された2戸の部分にすると、200㎡について小規模住宅の軽減特例を受けて2戸と認定される。よって400㎡まで軽減特例を受けることができる。土地200㎡×2戸=400㎡について課税標準を価格の1/6に軽減、100㎡について課税標準が価格の1/3になります。

※従来の住宅(住宅1戸)        ※2世帯住宅(住宅2戸)

土地200㎡×1戸=200㎡について    土地200㎡×2戸=400㎡について

課税標準を価格の1/6に軽減       課税標準を価格の1/6に軽減

 

(2)2戸と認定されるための要件

構造上も利用上も独立して生計を営めるような区画された2戸の部分と認定されるためには、それぞれ専用の出入り口を持ちそれぞれの部分に台所、トイレなどの生活設備を持っていること。2戸が扉で自由に出入りできるようになっていると独立性がないということで2戸の2世帯住宅と認定されないこともあります。

 

 (3)申告して税の軽減を確実にする

まず2戸の2世帯住宅ということを登記所に区分登記しておくこと。さらに市役所の税務課の中の土地係と家屋係が連携されていないこともあるので、住宅用地の申告をして2戸の認定をしてもらうことで軽減が確実になります

第3回 固定資産の評価替えとは何ですか? 

固定資産税は、固定資産の価格、すなわち「適正な時価」を課税標準として課税されるものです。ですから、本来であれば毎年度評価替えを行い、これによって得られる「適正な時価」をもとに課税を行うことが納税者間における税負担の公平に資することになりますが、莫大な量の土地、家屋について毎年度評価を見直すことは、実務的には事実上不可能であることや、課税事務の簡素化を図り徴税コストを最小に抑える必要もあること等から、土地と家屋については3年毎に評価額を見直す制度がとられています。

そのため、第二年度(評価替えの翌年度)及び第三年度(評価替えの翌々年度)については、基準年度(評価替え年度)の価格をそのまま据え置きます。

以上のことから、評価替えは、この間における資産価格の変動に対応し、評価額を適正な均衡のとれた価格に見直す作業であるといえます。

次回の評価替えは平成30年度です。平成29年度は、評価替えの年度ではないため、原則として前回の評価替え(平成27年度)の評価額に据え置かれます。なお、土地の価格については、地価の下落があり、評価額を据え置くことが適当でないときは、評価替え年度以外の年度でも簡易な方法により価格等の修正を行っています。

また、買い足しや土地利用の転換など現況に変更があった土地及び新築・増築等があった家屋については、毎年新たに評価をして、価格を決定します。

 

第2回 固定資産税これだけは知っておいて

固定資産税は、土地・家屋・償却資産(これらを固定資産といいます。)に対して課税される市税です。

※償却資産とは…  会社や個人の方が事業を営むために所有している構築物、機械、工具・器具・備品などをいいます。

⑴納税義務者

毎年1月1日(賦課期日)現在、市内に固定資産を所有している方。

この所有している方とは、

・土地については、登記簿または土地補充課税台帳

・家屋については、登記簿または家屋補充課税台帳

・償却資産については、償却資産課税台帳

にそれぞれ所有者として登記または登録されている方をいいます。

⑵税額の計算方法

課税標準額 × 税率(1.4%)

課税標準額

税額を計算する基礎となる課税標準額は、1月1日現在の固定資産の価格(評価額)から求められます。土地・家屋の価格については国が定める固定資産評価基準に基づいて3年ごとに評価替えを行って定めます。

また、償却資産については、原則として申告していただいた資産の取得価額、取得年月および耐用年数をもとに、個々の資産ごとに算出した価格の合計額が課税標準額になります。

免税点

同一区内・同一市町村内に同一人が所有する資産のそれぞれの課税標準額の合計額が、次の金額に満たない場合は、固定資産税が課税されません。

土地:30万円  家屋:20万円  償却資産:150万円

納付の方法

次の納期ごとに市税事務所から送付される納付書により納めていただきます。

平成29年度の納期と納期限
 期別 納期 納期限
第1期 4月 5月1日
第2期 7月 7月31日
第3期 12月 1月4日
第4期 翌年2月 2月28日

※なお、口座振替により納めていただくこともできます。

償却資産の申告

償却資産の申告をお忘れなく。  申告期限:1月31日  申告先:資産の所在する区を担当する市税事務所固定資産税課償却資産係  ※申告書は郵送や電子申告(エルタックス)でも提出することができます。

土地・家屋の利用状況が変わる場合

土地・家屋の利用状況が変わる場合について

住宅用地については、特例による税負担の軽減措置があります。この特例措置を正しく適用するために、土地や家屋の利用状況に変更があった場合には、申告をすることとなっています。

次のような場合は、土地・家屋の所在する区を担当する市税事務所(土地調査係・家屋係)へお知らせください。

・住宅を新築し、その敷地が新たに住宅用地になった場合

・住宅を取り壊し、その敷地が住宅用地でなくなった場合

・事務所・店舗・倉庫などを住宅に用途変更し、その敷地が住宅用地になった場合

・住宅を事務所・店舗・倉庫などに用途変更し、その敷地が住宅用地でなくなった場合

・住宅の一部の用途を変更し、居住部分の割合が変わった場合

・1月1日現在、住宅を建替え中の場合

 

縦覧帳簿の縦覧

縦覧は、固定資産税(土地または家屋)の納税者の方が、同一市区町村内の他の固定資産(土地または家屋)の価格との比較を通じてご自分の固定資産の価格が適正であるかどうかを確認するものです。土地の納税者の方は土地価格等縦覧帳簿を、家屋の納税者の方は家屋価格等縦覧帳簿をご覧になれます。なお、償却資産には縦覧の制度はありません。

縦覧期間:平成29年4月3日から5月1日まで(土曜日・日曜日・祝日を除く)です。

縦覧場所:資産の所在する市区町村を担当する役所の税務窓口です。

※縦覧に行かれる際には、本人確認書類(納税通知書、課税明細書、運転免許証など)をご持参ください(納税者以外の方は、納税者からの委任状が必要です。)。

以上

第1回 マンション内駐車場と部屋が同じ税額 提訴あり

マンション内駐車場と、部屋とが同じ税額なのはおかしい。こんな疑問を持った不動産管理業者が、東京都を相手に、固定資産税などの減額をもとめる訴訟を東京地裁に起こした。

居住設備が整った住宅スペースと、マンション1階にあるコンクリートの駐車場で、床面積あたりでは同じ税額となることに不公平感があるというものだ。

訴えたのは、東京都14階建てのマンションの1階にある駐車場を持つ業者。払い過ぎだと主張している。

マンションの固定資産税は、まず共有部分を含めて建物全体で価値を評価して税額を算出。フロアに関係なく、各部屋の床面積に応じて税額を割り振る。

上記の事件をきっかけに業者側は、「駐車場には台所や風呂などの設備がなく、コンクリートがむき出し。著しい差異がある」と主張している。

主張が認められるようならば、設備や内装の違いによる課税の公平性の議論に広がる可能性がある。

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